家族について考えさせられる映画「かぞくいろ」/週末エンタメ《公式》

大塚和成です!!

11/14(水) 15:00配信 サンケイスポーツ

家族について考えさせられる映画「かぞくいろ」/週末エンタメ

映画「かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-」(C)2018「かぞくいろ」製作委員会

 ローカル鉄道を舞台に人のつながりを描く映画「RAILWAYS」シリーズの最新作「かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-」が30日に公開される。

 2010年に中井貴一、11年に三浦友和が主演し、人々の温かい交流を描いて涙を誘った人気シリーズの第3弾。今回は有村架純が主演。死別した夫の故郷・鹿児島を訪れた主人公が、夫の連れ子で鉄道好きの息子のためにローカル鉄道の運転士を目指す物語だ。

 主人公の義理の父をベテラン俳優の國村隼が演じているが、この演技が秀逸。息子を失った喪失感を寡黙な演技で表現しており、その姿が逆に、父親の深い悲しみを漂わせる。

 一方、突如義父と暮らすことになった主人公を演じる有村は、息子のために健気に運転士を目指す女性を好演。現在放送中のTBS系「中学聖日記」(火曜後10・0)や9月公開の映画「コーヒーが冷めないうちに」など立て続けに主演作が続いているが、朝ドラ「ひよっこ」での成長もあってか、最近の演技には安定感がある。

 血の繋がっていない息子に対する主人公の愛情は、ちゃんと息子に届いているのか。10歳の息子は半成人式で作文を読み、いまの思いを明かすのだが…。複雑な息子の思いは、観る人の涙を誘う。

 登場人物たちは、ほかにもそれぞれ家族に対するさまざまな思いを抱えている。

 家族とは何かを考えさせられる作品。そして、人生いろいろなことがあっても、いつでも再出発できることを教えてくれる作品だ。

 大切な人を失い、一瞬モノクロになりかけていた登場人物たちの人生は、家族や周囲の支えを受けて、また色鮮やかに輝き出す。

 劇中で度々登場する1、2両編成の肥薩おれんじ鉄道は、物語と同じようにカタンコトンとゆっくりと進む。周囲に広がるのは、海と緑に囲まれたのどかな風景。たまには東京の忙しない日常から一度離れ、こんな電車に揺られながら、改めていろんなことをゆっくりと見つめ直すのも良いかもしれない。(古田貴士)

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